地獄の初渡韓

私が体験した地獄の初渡韓についての話。

3〜4年も前の話なので忘れてしまった部分は多いが、かなりやばかった体験なのでブログに残してみたくなった。

 

2017年12月8.9.10と3日間に渡って行われたバンタンのソウルコンの3日目に私は参戦した。そう、この日が地獄の初渡韓となる。

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ある日、私の呟きに反応してくれたAさんがソウルコン一緒に行きませんか?とDMをくれた。当時アーミーの友達がほとんどいなかった私は、すぐさまお願いしますと返事をし、Aさんとのやり取りが始まった。しかしAさんの返事が遅いのもあり、なかなか話が進まず、不安な状態が続いたのだ。

 

この時点で止めておけばよかったのに本当に自分がバカだった……

 

お互い都合が合わなかった為、事前に会うこと無くライブ当日の10日に日本の空港で初対面することになった。

時間になっても待ち合わせ場所に現れないAさんに電話をしたところ反対側にいるとの事だった。やっと待ち合わせ場所に現れたAさんはすごくフランクな印象だった。「ごめ〜ん、待った??」そんな感じだった気がする。出発まで少し話をしていた時、Aさんも初韓国だと言うことを知った。やり取りの際は韓国に慣れている様子だったので一気に不安が押し寄せた。

飛行機の予約は私で、ホテルやチケットはAさんの担当だった。

韓国到着後、予約していたホテルに荷物を置き、会場の近くでチケットを受け取りライブに参戦する予定だった。

 

しかしここからが地獄の始まりだった。

 

Aさんは初渡韓だというのに携帯も見ずに地下鉄や電車に乗り込みスタスタとホテルへ向かって行く。何故かずっと急いでいて後ろを振り返ることなくすごいスピードで走っていく。キャリーバックを持っているのにエスカレーターは一切使わずに階段を駆け上がって行くのだ。私はそんなAさんについて行くのが必死だった。

1時間近くその状態が続き、かなり私は疲れていた。12月の道は少し雪が積もっていて足場が悪く、私はキャリーバックごと転んでしまった。当然Aさんは後ろを振り返らずどんどん先に進んでいるので気づいてはいない様だった。

何で韓国なんか来ちゃったんだろう…もう帰りたい…自然と涙が出てきた。このまま帰ろうか、そう思ったがバンタンに会いたい強い思いを胸に、雪と泥を払い必死にAさんを追いかけた。

やっとAさんに追いついたがここで衝撃的な事実を知ることになる。

 

ホテルの場所がわからないと……

 

??え??今までの猛スピードは何だったのか?Aさんは何も考えず、ただ闇雲に走り回っていたようだ。その瞬間頭が真っ白になった。意味わかんねぇこいつ…

Aさんが予約したホテルの地図を一緒に見るも私自身地図が苦手な為、よく分からなかった。ただ今いる場所とはかけ離れた所にあると理解はできた。おまけにホテルのチェックインがもう間に合わない時間だという事も分かった。

すぐさまホテルに電話をかけ、日本語できる方はいますか?と聞いた。日本を話す方が出てきてくれたが、話は上手く通じなかった。

もうこのホテルは諦めて、違うホテルを今から予約しようという事になり、会場近くのホテルを予約した。

ライブの時間が迫っている為、ライブが終わってからホテルに行く事になった。

 

お互い何も知らずに走り回ってたどり着いた為、今どこにいるのか全然わからず、タクシーでライブ会場まで向かう事にした。タクシーに乗り、運転手に行き先を言うと電車の方が早いからと駅の前で降ろしてくれた。

今度こそ一緒に電車を調べて会場に向かおうと思った矢先、Aさんは走り出す…もう多分病気……必死に追いかけて行き方わかるの?また同じ様にただ走ってたら間に合わないんだけど?!そう強めに言い、分からないなりに一生懸命調べてから電車に乗り会場に向かった。

電車の中で、チケットはどこで何時に受け取るのか尋ねると場所は分からないが、受け取りのタイムリミットがあとわずかだと知らされた。

もうしんどい…事前に全て聞かなかった私も悪いがしんどい帰りたい。

 

電車を降り、すぐチケット代行の方に連絡をし、時間は大丈夫との事だった。場所もわからない為、教えてもらい何とか無事にチケットが手に入った。

 

ライブの席は連番ではなく離れた席だった。Aさんに任せた私が悪いがなんと天井席。

今思えばどう買ったら代行で天井席なんだよwww

まぁ天井席だったので上の通路にキャリーバックが置けてラッキーだったがここでハプニング!!手を滑らせキャリーバックを落としてしまったのだ。階段をものすごい勢いで滑り落ちるキャリーバックを悲鳴を上げながらみんなが見る。 一人の方は避けきれず足に当たってしまって本当に申し訳なかった…下手すりゃ足折れてる。急いで下まで降りてキャリーバックを拾って席に着いたが、なんと足に当たってしまった人は私の隣の席だった。中国の方で何回もsorryと謝った。本当にごめんなさい。

ライブを見ていると隣の隣に座っていた中国人の盗撮がスタッフにバレて連れていかれることになった。泣きながら駄々をこねるせいで私の前にはずっとスタッフが立っていた。おかげでジンさんのソロパートがよく見れなかった(笑)

そんな事はあったがライブはめちゃくちゃ最高だった。本当に来て良かった。天井席でも幸せで、今までの辛い時間を帳消しに出来るくらい良かったのだ。

 

ライブが終わり余韻に浸る中Aさんと合流し、ホテルに向かう事になったが、あれはまた始まる。

なぜそんなに生き急いでるのかは分からないがとにかく走る走る。今回は一緒に予約したホテルだった為、場所がわかるのでもう好きにしてくれ…。違う所に行こうとしたら止めて導くけどあとは放置。同じペースで追いかける気なんてない。

やっとホテルが見えてきたその時だった。Aさんが走って予約した手前のホテルに入って行く。ちょ…まじかよ、アホか?

急いで追いかけホテルに入ると必死にフロントの女性に話しかけているAさんがいる。当然予約していない為、全く通じていなかった。

私は「このホテルじゃないよ!この先のホテルだから!」と少し強めに言った。

フロントの方に謝り、予約したホテルに向かおうとAさんを見るともう先に向かっている。場所わかるのか?!はぁ…だめだこりゃ。

 

その夜はすぐに風呂に入り爆睡した。死んだ様に寝た。

 

次の日、飛行機の時間まで観光してから帰る予定だった。Aさんが行きたい所と空港までは15分ほどの距離にある為、観光の時間は結構あると言っていた。もう観光したくない…まじでAさんと行動するのは嫌。疲れる。そう思ったが、お土産を買わなきゃいけないので重い腰を上げて向かった。

観光地に着き、初めは一緒に回るも自然と別行動になってしまう。だって走り回ってどこかに消えちゃうから。

そしてまたここから地獄が始まる。

 

買い物を終え、そろそろ空港に向かう時間になった為、Aさんを探し回るが見つからない。電話してもLINEしてもなかなか繋がらない。飛行機に間に合うか不安になり、Aさんは15分で着くと言っていたが自分で調べてみるとなんと1時間はかかる。完全にやらかした。これは私のせいでもある。空港まで15分で着くから大丈夫と言う言葉をなぜ私は素直に信じてしまったんだろう。闇雲に走り回るAさんが当然分かるわけもないのに。本当にバカだった。

一気に青ざめた。飛行機間に合わない!!!鬼電をし、今度はAさんにも負けないくらい走った。走って走りまくった。何とか空港に到着し、係のお姉さんにギリギリなんですとアピール。しかしここからも地獄。あちらに行ってくださいと何度もたらい回しにされ、なかなか前に進まないのだ。遅れてきた私達が100%悪いが、ギリギリの人をうまく案内する仕事だって今まで何度も経験あるだろうよ…スタッフにもイライラした。飛行機出発まであと20分くらいだった。

二人でめちゃくちゃ焦る。間に合わない。涙目になる。

やっと荷物チェックの場所に案内されるが長蛇の列。終わった…こりゃ間に合わない。優先レーンは無いのか?!この列並んでたら確実に間に合わない。帰れない。絶望しながら並んでいると、前の人のチケットが偶然見えた。当然私達より全然後の人ばかりだった。もうこれはやるしかない。言葉が通じるか分からないが、何人にも謝りながらチケットの時間を見せ、前を譲ってもらった。その後も走りまくり、出発まで約5分という超絶ギリギリの時間に飛行機に乗り込めた。

死ぬかと思った…やっと帰れる。最後まで地獄の旅だった(泣)

 

日本に着くとAさんは何も言わずにそそくさと飛行機を降りて消えてしまった。本当に一言も、バイバイもなく一目散に行ってしまったのだ。

疲れと怒りで頭が沸騰しそうになり、すぐに母に電話して今まであった事を一気に話した。

大変だったね?気をつけて帰っておいで。その言葉でだいぶ救われた。

帰りの電車に向かう途中、椅子に座っているAさんとばったり会った。無視して帰ることもできたが一言挨拶して帰ろうとした。挨拶をするとAさんはまた一緒に韓国行こうね!と笑顔で言ってきた。死んでも行くか!!!!!!!

 

それきりAさんとの連絡手段は全て断った為、今どうしているかはわからない。元気だろうか?多分きっと元気だろう。

 

私は元々一人で電車も乗れない、地図も見れない。いつもしっかりした友達の後をついて行くそんな人だった。何もかも初めての状態で安易に考え韓国に行った私もすごく悪い。Aさんのせいだけではない。あれは、色んなことに気づけた良い経験だったのかもしれない。けれど一生忘れる事のない地獄の初渡韓という事に変わりはない。これ以上やばい日はこの先訪れないだろうなと思う。